ギャンブルで一家破滅!?パチンコ依存症は遺伝するのか?

ギャンブルによって一家が破滅する!?
そんな話あり得ない!そう思ったあなた、ギャンブル依存症をなめていると怖いですよ。
今回のテーマは「ギャンブル依存症は遺伝するのか?」など、ギャンブル依存症と家族について主に紹介していきます。

熱中しやすい人は注意!?

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あなたの性格はどんな人でしょうか?
自分で挙げることができますか?楽観的?短気?飽きっぽい?おおざっぱ?
実はギャンブル依存症になりやすいといわれているのは、「努力家」の人だといわれています。
実際、野球界で賭博をして問題になったり、相撲界でギャンブル依存症になって借金をかかえた力士など、ニュースや特集で聞いたことがあるでしょう。
もちろん依存症になりやすいのはスポーツ業界だけではありませんが、ギャンブル依存症問題を考える会に相談にくる人の多くは学生時代などにスポーツに打ち込んでいたり、結果を出していた方が多いのです。
スポーツ界ではエリートであり相当な努力もしてきたでしょう。
なぜ、そんな方たちほどギャンブル依存症になりやすいといえるのでしょうか?

ドーパミンが出やすい

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その理由は、脳の出す物質に関係がありました。
パチンコ依存症も脳に関係があると散々紹介してきましたが、(⇒全ては脳だ!「扁桃体」を鍛えてパチンコ依存症を克服しよう!
ここでも、「脳」という大きな答えにたどり着きます。
というのも、努力家で一つのことにどっぷりハマってしまう人は「ドーパミン」という物質を分泌しやすい体質なのです。
何かにのめり込み熱中できるのは性格であり才能ですが、それがギャンブルという魔の手に引っかかると性格も相まって加速していきます。
特に、何もすることがなくなった専業主婦や年金暮らしの高齢者、目標を失ったスポーツ選手などが手を出しやすく射幸心を煽るパチンコなどにハマってしまうのです。
熱中しやすい人はドーパミンが出やすい体質なので、パチンコが「当たりそう!」というだけでドーパミンを出しまくって興奮、大当たりなんてしたらさらに大興奮。
パチンコの怖いところは、勝っても負けてもドーパミンをドバドバ出してしまうところです。
勝ったらハマるというパターンは想像しやすいですが、負けてもハマるんです。
結果はどっちであっても、興奮状態になっているのには変わりありません。

※ただし、ADHDやアスペルガー症候群などの発達障害は違います。発達障害の人はドーパミンが出にくいため、より刺激を求める傾向があります。

アスペルガー・パニック障害・発達障害・ADHDの人はギャンブル依存症に要注意!

さらに刺激を求めるようになる

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また、興味深い研究を見つけました。シンガポール国立大学の学生が着目した研究は、驚くべき結果を導き出したのです。
「ゲノム」という細胞を解析すると70万個の遺伝子多様化があるが、そのうちドーパミンの量を調整する遺伝子12個種をさらにみていったところ、この遺伝子には驚くべき秘密がありました。
この遺伝子を仮に「ギャンブル遺伝子」とすると、
ギャンブル遺伝子を持つとドーパミンだけでは満足が得られず、常にドーパミンを欲するようになるというものでした。
慢性的にドーパミンが足りない状態に陥ります。つまり、ちょっとやそっとのことでは満足できなくなる、あるいは刺激を感じなくなるのです。
そうすることで「もっと興奮がほしい!」と思うようになり日常がつまらなく感じるようになってしまいます。
さらに最悪なことに、このギャンブル遺伝子はとても重要な役割を持っているんです。
それは、「意思決定をする役割」です。
ギャンブル遺伝子に意思決定をさせるとどうなるか?容易に想像がつきますね。
例えば、ハイリスクハイリターンな選択とローリスクローリターンな選択肢があるとします。
リスクは大きいがリターンも大きい場合と、リスクもリターンも小さい場合です。
衝動的なギャンブラーはハイリスクハイリターンな方を選び、
ギャンブラーではない人はより安全なローリスクローリターンな方を選ぶ傾向があるのだそうです。
つまり、ギャンブル遺伝子を持っていると、より危険な賭けをしてしまいます。
ドーパミンの量を過剰に出してしまうわ、意思決定を持っているせいで危険な賭けばっかするわ、
ギャンブル遺伝子はとんだ問題児なのです。

ギャンブル依存症は遺伝する

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さて、ここでようやく本題の答えであり結論です。
結論からいうと、ギャンブル依存症はある程度遺伝も関係しているとされています。
上記で紹介した「ギャンブル遺伝子」も受け継いでいるかもしれませんからね。
また米ミズーリ大学の研究によると、家系にギャンブル依存症患者がいると少なくとも20%はギャンブル依存症もしくは予備軍という結果が出たのです。
これは非常に興味深い研究結果ですね。
家系にギャンブル依存症がいる方は注意しておく必要がありそうです。

ギャンブル依存症がいる家族はこれだけは気を付けて

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ギャンブル依存症は遺伝するといわれていますが、本当に怖いのはそこではありません。
しかし、家族が理解を持っていたり対処法を知っているだけでだいぶ違います。
まずいえるのは、ギャンブル依存症患者が家族であっても、借金を作ったとしても、それを肩代わりして返済するなどはやめてください。
そうすると治るものも治らなくなってしまう可能性があります。
実際、裕福な家庭で借金をすべて払ったことで結果的に依存症に対する治療が遅れたことで悲惨な結果を迎えた家族もいます。
ギャンブル依存症の家族は、ギャンブル依存症という病気をしっかり理解し、治療法を探したりすることをサポートとしてください。
借金を肩代わりするのはサポートではなく依存症患者を奈落の底につき落としてしまうかもしれない行為だということを忘れないでください。
ギャンブル依存症の正しい治療法をみつけ二度とギャンブルをしないように支えていくのがサポートです。
借金を肩代わりしたり、ギャンブルをするお金を工面したりするのは絶対ダメですよ。